AIを仕事にしたい方へ|FDMという働き方と身につけたい力

肩書きになるキャリアも、見せられる実績もありません。フォロワーもいません。私はいわゆる野良フリーランスです。それでもいまは、顧客の現場に入ってAIとマーケティングで集客の仕組みを作っています。AIを仕事にする道は、作業を速くする方向ではなく、現場に仕組みを残す方向にありました。

未経験のWebライターから、AIで仕事をもらえるまで

Web業界に入ったのは、30歳になる年でした。29歳のとき、コロナをきっかけに営業の仕事を辞めています。完全な未経験からWebライターを始めました。仕事はランサーズ(仕事を発注したい人と受けたい人をつなぐクラウドソーシングのサービス)で探し、収入はギリギリです。結婚していて、もうすぐ子どもが生まれるという時期でした。

2020年、ライターとしての実績を見てもらい、広告代理店を1人でやっている社長に社員として雇ってもらいます。そこで2023年まで働き、独立しました。広告運用と、メルマガや広告の文章を書く仕事は、今も続けています。ただ2024年ごろには、この先の伸ばし方が見えなくなっていました。

そこにAIの波が来ます。「AIで稼がなければ」という気持ちだけが強くなりました。1年ちょっと、学んでは試すことを繰り返します。2025年にはAI導入支援も始めました。自分の仕事は速くなり、情報もたくさん得られました。それでも、AIのスキルそのもので稼いだお金は1円もありません。AIで稼ぐなんて無理ではないか。当時は本気でそう思っていました。

その時に出会ったのが、FDE(Forward Deployed Engineer。顧客の現場に入り、AIで解決策を作って実装する技術者)という言葉です。もう1つが、マーケティングエンジニア(マーケティングの施策を、自分で作って動かす人)です。AIで作業を速くして稼ぐのではなく、顧客の現場に入って仕組みを作り、その現場に残す。この形なら、経歴の無い自分にも道があると思えました。

いま私は、11のクライアント様で集客の仕組みづくりを請け負っています。特別な経歴は、今もありません。

顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家には、呼び名があります。FDM(Forward Deployed Marketer)です。以下では、FDMという働き方と、身につけたい力を紹介します。

FDMという働き方

FDMは、2026年に日経クロストレンドや、博報堂のマーケティング支援を紹介するメディアで取り上げられた言葉です。元になったのは、さきほどのFDEという働き方です。FDEは、顧客の現場に入って課題を理解し、AIを使った解決策を直接設計して実装します。

海外のマーケティング企業Myosinは、代理店・コンサルタントとFDMの違いを”何を残すか”で整理しています。広告代理店が成果物を、コンサルタントが提言を残すのに対し、FDMが残すのは顧客の社内で回る仕組みです。詳しくは、FDM(Forward Deployed Marketer)とはで解説しています。

FDMに求められる4つの力

Myosinは、FDMの仕事を4つに分けて整理しています。それぞれを、身につけたい力として言い換えると次のとおりです。

  • 判断数字と会話から本当の課題を見つけ、何を作るべきかを決める力
  • 構築AIを使って、課題を解く仕組みを実際に作る力
  • 定着作った仕組みを相手の業務に組み込み、使われ続ける状態にする力
  • 引き継ぎ作った仕組みを、顧客が自分たちで運用できる状態にして渡す力(手順の文書化を含む)

コードが書けない広告運用者として、仕組みを作ってきた経験

私自身、コードは書けません。それでも、広告データの毎朝の自動収集などの仕組みを作ってきました。使っているのは、ファイル操作やプログラムの実行まで任せられるAIツールのClaude Codeです。業務で使っている自作のスキル(AIに作業手順を覚えさせる仕組み)は、40を超えています。

簡単だったわけではありません。一発では動かず、エラーをそのまま貼り付けて直させる往復を何度も繰り返しました。コードが書けない私の場合も、この往復を重ねることで仕組みが動くようになりました。

作ってきた仕組みの一例は、次の記事で紹介しています。

最初に身につけたいこと

これからAIを仕事に活かしたい方には、次の順番をおすすめします。

  1. 自分がよくやる作業の”入力と出力”を、1文で言えるようにする(例:広告の成果データを受け取り、改善の候補を一覧で出す)
  2. ファイルを書き換えない”読むだけ”の作業(表計算データの集計、資料の要約など)から、AIに任せてみる
  3. データを毎日見られる仕組みを、1つ作ってみる
  4. AIは数字を暗算に近い形で書くことがあるため、合計や前月比はスクリプト(計算を自動で行う小さなプログラム)で出し、元データと照合する
  5. 何度も頼む作業は、手順をスキルとして残す

スキルの設計の考え方は、Claude Codeスキルを広告運用で40個作って分かった設計の型にまとめました。

FDE・FDMの働き方を学びたい方へ

私が始めた時の持ち物は、未経験のライター経験だけでした。フォロワーも、語れる実績もありません。遠回りをした分、同じところで止まっている方には話せることがあります。

FDEやFDMの働き方を学びたい方は、連絡してください。公式LINEのトークでも、お問い合わせフォームでも構いません。どんなことで止まっているかを1行だけ書いていただければ、こちらから返信します。

公式LINEのご案内

公式LINEでは、広告運用の実務で使っているClaude Codeスキルを無料で配布しています。受け取り方は、友だち追加のあと、トーク画面で”スキル”と送るだけです。

発信者について

岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

  • 2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました
  • 2025年:AI導入支援事業を開始
  • 2026年6月:FDMとして、AIとマーケティングによる集客支援を開始

経歴の詳細は、プロフィールをご覧ください。