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Meta広告・Google広告の月次レポートをClaudeで自動化する型

広告の月次レポートを自動で作る仕組みのイメージ

広告の月次レポートを自動化する型は、計算と言葉の担当を分けることです。合計や前月比はスクリプト(計算を自動で行う小さなプログラム)が出し、AIには数字を言葉にする仕事だけを任せます。数字の計算までAIに任せると、間違いに気づけないまま納品してしまいます。

Claude Codeは、パソコン上のファイル操作やプログラムの実行までAIに任せられるツールです。私はMeta広告とGoogle広告(リスティング広告)の月次レポートを、Claude Codeで自動生成しています。この記事でまとめるのは、数字の事故を防ぐために固めた型です。あわせて、分析コメント(数字を読んで施策の判断を書く所見)をAIに書かせるときのルールも扱います。

広告レポート自動化の全体像:集計はスクリプト、言葉はAI

私の月次レポートは、次の順で作られます。

・広告データを媒体から集める

・集計の前に、元データに壊れた箇所がないかを機械で確かめる

・合計や前月比の計算をスクリプトで行い、結果をファイルに書き出す

・書き出した数字を、レポートのHTMLや表に流し込む

・元データの合計とレポートの合計が一致するかを突き合わせる

・数字をもとに、AIに分析コメントを書かせる

・サブエージェント(作成時とは別に立ち上げた新しいAI)が、納品前にレビューする

ポイントは、AIに数字を計算させないことです。AIには、計算済みの数字を読んで言葉にする仕事だけを任せます。広告データを毎朝自動で集める仕組みは、広告データの毎朝自動収集をClaude Codeで作った話にまとめました。レポートを含む自動化の全体像は、5つの層に分けた広告運用のAI自動化で整理しています。

ある案件では、この流れで毎月次の5点を出しています。

・クリエイティブ(CR。広告の画像や動画)の画像つきダッシュボード

・表形式の月次レポート

・CR別のレポート

・CR別の年齢と性別の反応比較

・スプレッドシートへの貼り付け用データ

レポート数値の事故を防ぐ2つのゲート

ゲートは、集計前の整合チェック(手順2)と、納品前の照合ゲート(手順5)の2つです。先に、照合ゲートから説明します。

■ 納品前の照合ゲート
照合ゲートでは、レポートに表示した合計値を、元データの合計とスクリプトで突き合わせます。対象は消化金額(実際に使った広告費)、表示回数、CV(コンバージョン。問い合わせや予約などの成果)の数などです。すべて一致するまで、完了扱いにはしません。

照合の結果は、作業を終えたAIが私に返す完了報告に、1行添えさせます。形式は「消化金額 ¥◯◯◯ = 一致」のようなものです。転記ミスや、流し込みの取り違えはここで止まります。

■ 集計前の整合チェック
照合ゲートだけでは防げない事故もありました。あるクリニックの月次レポートで、アクセス解析のCSVの一部の日付だけ、数値が二重に計上されていたのです。期間の約半数の日が該当しました。

照合ゲートが確かめるのは、元のCSVとレポートの数字が一致しているかどうかです。元のCSVそのものが壊れていたため、数字は一致し、ゲートを通過します。実際は横ばいだったページを、伸びたと読みかけました。気づいたのは、納品前のレビューの段階です。

別の案件でも、同じ形の失敗がありました。スプレッドシートに前月のデータが混ざり、行が二重になっていました。

いまは集計に入る前に、次の3点を機械で確かめています。

・チャネル別(サイトへの流入経路別)やページ別などの内訳の合計が、日ごとに全体の合計と一致するか

・同じ日付と項目の組み合わせが、重複していないか

・期間の途中に、欠けている日や極端に少ない日がないか

取得できる期間そのものに制限があるツールもあります。API(プログラムからデータを取り出す窓口)で取りに行くときの制限は、Microsoft Clarityの使い方と3日の壁にまとめました。

Claudeに広告分析のコメントを書かせる3つのルール

数字がそろったら、AIに分析コメントを書かせます。守らせているルールは3つです。

■ 判定は決め切る
「必要なら追加」「お好みで」のように、判断を相手に委ねる書き方はさせません。施策の判定は「削除」「差し替え」「維持」「様子見」のように、決め切った形にします。迷うものは「様子見」に倒す決まりです。

■ 全体の数字は割って中身を見る
全体のCPA(成果1件あたりの広告費)が改善していても、そのまま"好調"とは書かせません。ある案件では、Meta広告のCPAが良く見えていました。年齢別に割ると、CVが想定より高い年代に偏っていたのです。全体のCPAが良く見えても、中身が狙いどおりの層のCVとは限りません。

いまはCPAの改善を書く前に、年齢別の内訳を確認する手順を入れています。

■ 原因は数量で確かめてから書く
数字が動いた理由には、「お盆だったから」のような通りのよい説明がつきやすいものです。私のレポートでは、原因を書く前に、その要因がどれだけ数字に効いたかを測らせています。

レポートの納品前に別のAIがレビューする

最後に、レポートを作ったのとは別に立ち上げたサブエージェントにレビューさせます。見る観点は3つです。

・数字以外の主張や固有名詞が、元データと合っているか

・業種ごとの広告ルールや、クライアントごとの禁止事項に触れていないか

・トーンや「様」付けなどの定型が守られているか

判定はPASSかFAILで出させ、FAILなら"どの箇所が、どの基準に"触れるかを書かせます。先ほどのCSVの二重計上に気づけたのも、このレビューでした。レビューの仕組みは、Claude Codeスキルを広告運用で40個作って分かった設計の型でも触れています。

まとめ

・広告レポートの自動化は、集計をスクリプト、言葉をAIに分担する

・数字の事故は2つのゲートで止める。集計前の整合チェックと、納品前の照合ゲート

・分析コメントは、決め切る、割って中身を見る、原因は数量で確かめる

・最後に別のAIがレビューし、PASSするまで納品しない

AIに任せる範囲を"計算済みの数字を言葉にする"ところに絞ると、レポートの品質が安定します。浮いた時間は、判断そのものに使えます。

この記事を書いた人

岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

目的に合わせて、次のページもご覧ください。

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