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広告の訴求の出し方|機能・情緒・社会的の3分類で棚卸しする

3色のメモ用紙とペンが3組並んだ机

広告の訴求を出すとき、案が似たものばかりになることがあります。原因の多くは、1つの価値に偏っていることです。

私は訴求を、3つのレイヤー(価値の層)に分けて棚卸ししてから出すようにしました。機能価値とは、商品やサービスが実際にしてくれることです。残りの2つが、情緒価値(使う人の気持ちの変化)と社会的価値(他人からの見え方)。この記事では、3つの違いと、同じ商材から別々の案を出す手順を紹介します。

訴求の3分類。同じ商材でも、触れている不安が違う

3つの価値は、次のように分かれます。

・機能価値:商品やサービスが、実際に何をしてくれるか

・情緒価値:使う人の気持ちが、どう変わるか

・社会的価値:他人との関係の中で、どう見られるか

家事代行を例にすると、違いがはっきりします。次の3本を見てください。

・機能価値:週3時間の掃除がなくなります

・情緒価値:散らかった部屋を見るたびの、あの小さな自己嫌悪がなくなります

・社会的価値:急な来客に、慌てなくなります

3本とも同じサービスの話です。それでも、触れている不安は別々です。時間が足りないことへの不安、自分を責める気持ち、人に見られることへの気まずさ。どれが刺さるかは、配信して反応を見るまで決められません。

1つの価値に偏ると、切り口が痩せる

訴求の案を出すと、機能価値ばかりが並びがちです。機能は説明しやすく、根拠も書きやすいからだと思います。

ただし、機能だけを並べた3案は、言い方を変えただけの3案になります。テストをしても、比べているのは表現の違いだけです。どの不安に反応したのかは分かりません。

そこで私は、複数の案を出すときに3つのレイヤーへ分散させています。案が3本なら、機能・情緒・社会的を1本ずつ。案が6本なら、各レイヤーから2本ずつ選びます。

レイヤーは「何を言うか」。言い方の分類ではない

気をつけているのは、レイヤーを表現の型と混同しない点です。

レイヤーが答えるのは「何を言うか」です。問いかけで始める、数字を先に出す、体験談の形にするといった選び方は「どう言うか」にあたります。この2つは別の軸です。

同じ機能価値でも、言い方は何通りもあるものです。言い方を変えただけの案をレイヤー違いと呼ぶと、棚卸しになりません。案を並べたあとに、それぞれが触れている不安を1行で書き出すと、偏りに気づけます。

出した案は、1枠ずつ差し替えて結果を読む

棚卸しで案がそろったら、配信して比べます。私が守っているのは、次の3つです。

・1つの枠につき、代替案を2〜3本用意する

・差し替えは一度に3本まで

・差し替えた枠と、残した枠をメモしておく

一度に全部を変えないのは、何が効いたのか分からなくなるためです。検索広告の見出しのように枠が多い場合ほど、変更は絞ったほうが結果を読めます。

テストの結果を見るときにも注意点があります。Google広告の検索広告で、部品(管理画面ではアセットと呼びます)ごとに取れる数字は2つだけです。見出しや説明文ごとの表示回数と、評価のラベル(パフォーマンスラベル)です。部品ごとのクリック率や成果の数は出てきません。広告全体の数字と部品の評価を混ぜて語らないようにしています。

3分類で棚卸しする手順

実際の進め方は、次の順番です。

・商材のできることを、機能価値として書き出す

・それを使ったとき、使う人の気持ちがどう変わるかを書く(情緒価値)

・他人との関係でどう見えるかを書く(社会的価値)

・各レイヤーから案を選び、同じ数になるように分散させる

・配信して、どのレイヤーが反応を取ったかを見る

5番まで回すと、次の案出しが速くなります。反応が取れたレイヤーが分かれば、次はそのレイヤーの中で言い方を変えるだけで済むからです。

広告文の作成や差し替えをAIに手伝わせるときの進め方は、広告運用でClaude Codeのスキルを40個作って分かった型にまとめました。

まとめ

・訴求は機能価値・情緒価値・社会的価値の3分類で棚卸しする

・3本とも触れている不安が違うので、複数案は3つに分散させる

・レイヤーは「何を言うか」の分類。言い方の型と混同しない

・差し替えは一度に3本まで。部品ごとの数字は表示回数と評価のラベルしか取れない

いま出している広告文を3つ並べて、それぞれが触れている不安を1行で書き出してください。3行とも同じなら、案は1つしかないのと同じです。

この記事を監修した人

執筆:Claude Code スキル「ライティング君」

監修:岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

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