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Google広告の検索語句をAIで全件判定|精度を決めた9つの設定

検索語句の一覧をAIが仕分けしている画面と手元のメモ

検索語句(実際に検索された語)の仕分けは、AIに任せられます。私は複数の広告アカウントの検索語句、約6.3万件をAIのAPIで全件判定しました。かかった費用は約4ドル、時間は数分です。

ただし、出てきた除外候補はそのままでは使えませんでした。別のAIに監査させたところ、すべてのアカウントで差し戻し。原因はAIの判定ミスではなく、私が書いた設定の側にありました。この記事では、差し戻しの原因になった9箇所と、直したあとに何が変わったかを書きます。

検索語句のAI判定に任せられるのは、意味を読む仕事まで

判定させたのは5項目です。

・キャンペーンの狙いに合う検索かどうか

・近隣意図(近くの事業者を探している検索かどうか)があるか

・商圏の外の地名を含むかどうか

・他社の名前を含むかどうか

・申し込みまでの近さ

5項目とも、言葉の意味を読む仕事です。約6.3万件が数分で終わったのも、この部分の作業でした。

任せられないのは、その先にある「除外していいかどうか」の決定です。意味が合っていない検索でも、外すと見込み客ごと止まる語があります。

候補の一覧は、別のAIの監査で全アカウント差し戻しになった

判定が終わったあと、結果を別のAIに監査させました。原稿のレビューと同じやり方で、作った側とは別の文脈のAIに見せています(AIの下書きを別のAIに審査させる型)。

返ってきた指摘は、どのアカウントでも同じでした。「除外してはいけない語が候補に入っている」。全アカウントがFAILです。

このときAIの判定を疑いませんでした。疑ったのは、判定の前提として私が渡した設定です。事業の説明文、商圏の定義、キャンペーンごとの狙い。この3つを書いたのは私で、AIはそれを読んで素直に答えていました。

差し戻しの原因は9つとも、こちら側の設定だった

原因は全部で9つありました。5つは判定の前提の書き方、3つは仕組みの作り、残る1つは保護のかけ方です。

■ 事業の説明に書き落とした情報は、そのまま除外候補になる
この型は、3つの原因にまたがっていました。

・「祝日 診療」のような営業日を探す語が除外候補に入った。事業の説明文に「土日祝も開いている」という強みを書き落としていたからです

・事業者名・代表者名を含む語が「無関係」に落ちました。指名検索(事業者の名前で直接探す検索)は、最も確度の高い見込み客の検索です

・主力メニューの専門用語と別名をAIが知らず、やはり「無関係」に落ちました

AIは、渡された説明文の外側を知りません。説明文に書いていない強み・事業者名・メニューの別名は、存在しない情報として扱われます。

■ 商圏を市区名だけで登録すると、町名と駅名が外に出る
商圏の地名を、市区名だけで登録していました。その結果、商圏の内側にある町名や駅名が「商圏外の地名」に分類されました。

地図のうえでは隣でも、文字として一致しなければ外側です。町名・駅名まで入れて、はじめて商圏の形が設定に写りました。

■ 当事者の調べものを「意図が薄い」と判定していた
「だるい」「息苦しい」のような、症状そのものを調べる語が「意図が薄い」に落ちていました。

この種の検索は、当事者が自分の状態を確かめている段階のものです。申し込みまでは遠くても、見込み客の入口にあたります。申し込みへの近さだけで並べると、入口がまるごと切り落とされます。

■ 仕組みの作りで取りこぼした3つ
残る3つは、仕組みの作りの側で取りこぼしたものです。

・「競合の名前を含む語は要確認」と設定に書いたのに、仕分けのコードがその項目を読んでいなかった

・すでに除外済みの語を、候補としてもう一度提案していた(除外率が二重に膨らんでいました)

・AI自身が確信度(判定にどれだけ自信があるかの数値)0.13〜0.46と低く答えた判定を、そのまま候補へ流していた

設定に書いた方針も、判定を切る基準も、コードで実装されて初めて効きます。書いてあるから守られている、という思い込みがここにありました。

絶対に守る語は、AIの確率ではなく文字列一致で残す

9つ目が、保護のかけ方です。

保護する語の一覧は、除外キーワードの選び方に書いたとおりです。問題は一覧の中身ではなく、守らせ方でした。保護をAIの確率に任せていたからです。確率で判定する以上、まれに外れます。

いまは文字列一致で強制的に残しています。絶対に守るルールは、確率で守らせない決まりにしました。

あわせて、確信度0.5未満の判定は自動の候補から外し、人が見る側へ回しています。AIが迷った件は、人が決める件です。

自動で出せる除外候補は3割以下に減り、適用はキャンペーン単位にした

9箇所を直したあと、自動で除外キーワードの候補に出せる金額は、最初の3割以下になりました。残りは「人が見る」側へ移っています。

減ったように見えますが、最初の数字が過大だっただけです。最初の一覧には、外してはいけない語の金額まで混ざっていました。

適用の仕方にも決まりを作りました。Google広告では、複数の店舗を1つのアカウントにまとめることがあります。その場合、除外リストをアカウント共通で入れると、別の店舗のキャンペーンが止まります。適用はキャンペーン単位です。

精度を決めたのは、モデルではありませんでした。事業の説明、商圏の定義、キャンペーンの狙い。この3つをどれだけ正確に書けるかで、出てくる候補の質が決まります。レポートそのものの読み方は検索語句レポートの見方に書きました。

まとめ

・検索語句の意味の判定はAIに任せられる。約6.3万件で費用は約4ドル、時間は数分

・出てきた除外候補をそのまま適用しない。別のAIに監査させると、設計の穴が見える

・差し戻しの原因は9つとも、こちら側の設定。事業の説明・商圏・キャンペーンの狙いの書き方で決まる

・絶対に守る語は文字列一致で残す。AIの確率に任せない

・確信度の低い判定は自動の候補から外し、人が見る側へ回す

・除外リストの適用はキャンペーン単位。アカウント共通で入れると別の店舗が止まる

次に手を付けるところを1つに絞るなら、事業の説明文に「自社の強み」を書き足す作業です。あわせて「主力メニューの別名」を、保護する語の一覧に入れます。AIに渡す説明文の精度が、そのまま除外候補の精度を決めます。

この記事を監修した人

執筆:Claude Code スキル「ライティング君」

監修:岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

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