• Google広告
  • システム・ツール
  • フリーランス
  • 企業担当者
  • 生成AI

AIに任せる範囲を3段階で決める|広告運用の権限マトリックス

3色に色分けされた一覧表が映るノートパソコンとスタンプ

AIに仕事を任せるとき、いちばん決めておくべきなのは作業の一覧ではありません。「どこまでは勝手にやってよくて、どこからは人が判断するか」の線です。

私は広告運用の作業を、承認不要・提案のみ・絶対禁止の3段階に割り当てています。この記事では、その分け方と、役割ごとの分担、個人情報の扱いを紹介します。

役割を3つに分ける

まず、AIの側を1つの人格として扱うのをやめました。役割ごとに分けたほうが、権限を決めやすいからです。

・秘書役:状況を組み立て、他の役を呼び、今日やることを出す

・点検役:データを読んで異常や変化を洗う。読むだけで、書き換えはしない

・クリエイティブ役:点検の結果から、次の一手の案を出す

手順そのものは、役ではなくスキル(AIに読ませる作業手順書)が持ちます。役が変わっても手順は同じ、という形です。

読むだけの役を分けておくと、事故が減りました。点検の役にファイルを書き換える権限がなければ、集計の途中でデータを壊すことがありません。

承認なしで任せている作業

次の作業は、確認なしでAIに任せています。

・手元にあるCSV(表形式のデータファイル)やエクスポートしたデータの読み取り、集計、整形

・レポートの下地の作成、前月比や前週比の計算

・異常値の検出と、気になる点の一覧化

・クリエイティブ案、広告文の案、除外キーワードの候補の「提案文を作ること」

・決めてある手順の実行(出力はファイルやチャットに出すだけ)

共通しているのは、出力が手元にとどまることです。外にも本番の設定にも影響しないので、間違っていても書き直せば済みます。

人の承認が必須の作業

次は、AIが案を出すところまでで止めています。

・広告の配信の停止と再開、予算や入札の変更、キャンペーン構造の変更

・広告やLP(広告の飛び先ページ)の入稿、公開、差し替え

・除外キーワードの実際の適用(候補を出すところまではAIがやる)

・クライアントへ送る成果物の送付

・新しいアカウントや管理単位の作成

線を引いた基準は、「取り消しに手間がかかるか」と「相手に届いてしまうか」の2つです。配信の停止は戻せますが、止まっていた時間は戻りません。送信物は取り消せません。

絶対にやらせないこと

3段階目は、案を出すことも含めて禁止にしています。

・クライアントの広告アカウントや配信ツールの本番環境へ、直接つないで操作すること

・クライアントの実データや固有名を、外部のサービスへ送ること

・クライアント名や案件が特定できる情報を、別の発信に流用すること

・存在しない数値を作ること。数字は必ず、読んだファイルを出典として示す

最後の1つは、AIを使ううえで最も気をつけている点です。数字が出せないときに、それらしい数字が出てくると、レポート全体が信用できなくなります。

■ 個人情報は、そもそも読ませない
反響のデータには、氏名、電話番号、メールアドレス、住所などが入っています。分析のときに、これらは要りません。

必要なのは、件数、属性、日付、金額です。直接その人を特定できる値は、読み込みと出力の対象から外しています。マスキング(伏せ字にする処理)を前提にする、という決め方です。

「送らなければ大丈夫」ではなく、「そもそも読ませない」ところまで下げておくと、判断に迷いません。

データの前提も、権限と一緒に決めておく

権限の話と並んで決めているのが、データの鮮度です。

自動で集めているクライアントは、前日分まで入っています。まず全体のダッシュボードの生成日時を確認してから、中身に入ります。自動収集に対応していないクライアントは、手で書き出したデータが頼りです。この場合は「いつ時点のデータか」を必ず明示させます。

古いデータのまま判断すると、権限の設計が正しくても結論が狂います。仕組みの全体像は、広告運用のAI自動化で作った5つの層にまとめました。

まとめ

・AIの側を役割で分ける(組み立て役・読むだけの点検役・案を出す役)

・作業は承認不要・提案のみ・絶対禁止の3段階に割り当てる

・線を引く基準は「取り消しに手間がかかるか」と「相手に届いてしまうか」

・個人情報は送らないのではなく、読ませない。数字は必ず出典を示させる

いま手元でAIに任せている作業を1つ選び、3段階のどれに当たるかを決めてください。決まらない作業は、いったん「提案のみ」に置いておくと事故が減ります。

この記事を監修した人

執筆:Claude Code スキル「ライティング君」

監修:岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

目的に合わせて、次のページもご覧ください。

・プロフィール

・集客支援をお探しの方へ

・AIを仕事にしたい方へ

【無料】そのまま使えるClaude Codeスキル集をプレゼント中

この記事で紹介したような、広告運用の実務で毎日使っているClaude Codeスキルを、公式LINEで無料プレゼントしています。

このサイトを運営する1ndでは、Claude Codeで広告運用の作業をほぼ自動化しています。その現場で実際に使っているWeb広告スキルを、そのまま使える形で配布しているものです。

プレゼントで得られるスキルの一例:

・Meta広告の審査チェック+言い回し変換(訴求をできるだけ残した版と、アカウント保護を優先した安全寄りの版の2案出し)

・Google広告の審査チェック(アカウントBANリスクの検出に特化)

・検索語句レポートから除外キーワード候補を自動抽出

・RSA(レスポンシブ検索広告)の広告文作成

・Google広告の品質スコア改善監査

・広告CSVの自動集計とレポート下地を作るスキルの作り方ガイド

・成果データから「次に試すべき訴求軸」を洗い出すコピー案出し

・画像生成AIでバナーを作るためのプロンプト設計

・動画広告の台本作成(複数の「型」テンプレート内蔵)

・LP改善の分析(広告データ×アクセス解析の突合)

受け取り方は簡単です。

・公式LINEを友だち追加する

・トーク画面で「スキル」とメッセージを送る

これだけで、現在使用しているWeb広告スキル一式をお受け取りいただけます。

BLOG LIST