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AIでWebライターの仕事はなくなる?元ライターが見た残る仕事

ノートパソコンの原稿画面と赤ペンで直しを入れた印刷原稿が並ぶ机

AIでWebライターの仕事が全部なくなるわけではありません。大きく減っているのは、ネットの情報を集めてまとめ直す記事の仕事です。反対に、何を書かせるかを決めたり、出てきた文が本当にそうか確かめたりする仕事は、AIを使うほど手元に残ります。

私は30歳になる年に、未経験からWebライターを始めました。いまはこのブログの記事をAIに書かせて、自分は監修に回っています。書く側と書かせる側の両方をやってきた立場から、減った仕事と、書く力の次の使い道をまとめたのがこの記事です。

Webライターの仕事は、AIでどれだけ減ったのか

数字で見ると、ライティングの仕事ははっきり減っています。

イギリスのImperial College Business Schoolは、2024年2月に海外のフリーランス向け求人の分析を公開しました。対象は、仕事のマッチングサイトに載った約173万件の求人(2021年7月〜2023年7月)です。ChatGPTの公開後、ライティングの求人は30%減っていました。

同じImperialの分析では、報酬の動きも出ています。自動化されやすい職種でも、報酬はわずかに上がっていました。単純で短い仕事から先にAIに置き換わり、複雑な仕事には人の専門性が残る、という見立てです。

・出典:How is AI affecting freelance jobs?(Imperial College Business School)

国内でも同じ流れが報じられています。NewsPicksは2026年6月、クラウドワークス(仕事を頼みたい人と受けたい人をつなぐサービス)のデータをもとに伝えました。事務の仕事や動画編集の仕事が増える一方で、ライティング系の仕事は激減しているという内容です。

・出典:AIができない「意外な仕事」に依頼が殺到している(NewsPicks、2026年6月)

「じゃあ、いまからライターを目指しても遅いの?」と思うかもしれません。まとめ記事を書く仕事だけを目指すなら、厳しいのは確かです。書く力をどこに向けるかを変えれば、使い道はまだあります。

AIに書かせる側に回って、手元に残った仕事

このブログの記事は、AIが書いています。私がやっているのは、題材を決めることと、ブリーフ(その記事で使ってよい事実と数字をまとめた1枚のメモ)を作ることです。公開してよいかの基準を決めるのも、私の仕事です。

以前、AIに1日で30本以上の記事を書かせたことがありました。公開できたのは、そのうち3割ほどです。別のAIのレビューでいちばん多く出た指摘は、いまも続いている作業を過去形で書く時制のねじれでした。メモに無い話を書き足す、仕様をうろ覚えで書く、という指摘も出ています。

・関連記事:AIで1日30本超書いて分かったこと|公開できたのは3割だった

書く手間は、AIでほとんど無くなりました。残ったのは、題材と使ってよい事実を先に決めるところと、出てきた文が事実と合っているかを見るところです。

この2つは、ライターが普段からやっている作業にかなり近いんですよね。取材メモから使える事実を選ぶ作業は、前者にあたります。納品前に数字や固有名詞を見直すのは、後者ですね。まとめ記事の仕事が減っても、この部分の力は別の場所で使えます。

書く力の次の使い道は、広告の文章とAIへの指示書

「広告の文章なんて書いたことがない」と思うかもしれません。記事を書いてきた実績があるなら、入口はそう遠くないです。

私の場合、書く力が最初に効いたのは広告の仕事でした。2020年に広告代理店の社員になれたのも、ライターとして積んだ実績を見てもらえたからです。独立したいまも、広告の運用と、メルマガ・広告文を書く仕事は続けています。

広告やメルマガの文章は、クリックや申込みの数字で結果が見えます。記事を納品して終わる仕事と違い、どの言い回しが反応を取ったかが分かるわけです。

もう1つの使い道が、AIへの指示書です。私はコードを書けません。業務の仕組みはClaude Code(ファイル操作やプログラムの実行まで任せられるAIツール)で作っています。業務で使っている自作のスキル(AIに作業手順を覚えさせる仕組み)は、40を超えました。

AIに渡す作業の指示は、コードではなく日本語の文書です。手順だけを書いて、終わったことの確かめ方を書かずに渡すと、AIは作業を終えたつもりで結果を返してきます。

・関連記事:AIに渡す作業指示書に必ず書く6項目|事故を戻せる形にしておく

ライターが書く力を、集客の仕組みづくりに向けていく順番

いまライターをしている人が同じ方向に進むなら、私は次の順番で考えます。下に行くほど、文章の外の仕事が増える並びです。

・自分の執筆の前後をAIに任せる:構成、事実の確認、公開前のチェックから始める

・数字が見える文章を書く:広告、メルマガ、LP(申込みを集めるためのページ)など

・取引先の手作業を1つ仕組みにする:毎週の数字の集計など、毎回同じ作業

・使い方を手順書にして渡す:初めての人が読んでも動かせる言葉で書く

この順番にしているのは、私が逆から入って失敗したからです。2025年にAI導入支援を始めたものの、AIのスキルだけで得た売上はゼロでした。AIで作業を速くするだけでは、仕事にならなかったんです。そこから、顧客の現場に入り込んで仕組みを作り、作った仕組みを相手の手元に残していく働き方に変えました。いまはその形で、FDM(Forward Deployed Marketer。AIとマーケティングを使って集客の仕組みを作る仕事)として働いています。

・関連記事:FDM(Forward Deployed Marketer)とは。広告運用者の実践例

1つ目で私が使っているのは、先ほどのブリーフです。書かせる前に、使ってよい事実を1枚に決めておきます。

・関連記事:AIに記事を書かせる前に作るブリーフ|事実の正本を1枚にする

4つ目の手順書は、ライターの得意分野といえます。専門用語を言い換え、読む順番を組み立てる作業そのものだからです。

まとめ

AIで大きく減ったのは、ネットの情報をまとめ直す記事の仕事でした。海外の分析ではライティングの求人が約3割減り、国内でも同じ流れが報じられています。

それでも、何を書いてよいかを決める仕事と、書かれた文を事実と照らす仕事は残ります。広告やメルマガの文章、AIへの指示書、仕組みの手順書は、どれも書く力がそのまま使える場所です。

まだ自分の執筆にAIを入れていないなら、最初の一歩は、次に書く1本でブリーフを1枚作り、AIに下書きさせることです。何が自分の手元に残るかが、その1本で見えてきます。

この記事を監修した人

執筆:Claude Code スキル「ライティング君」

監修:岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

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