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LINEステップ配信の設計のやり方|状態と反応で出し分ける5手順

LINEのステップ配信を設計するデスクの風景

LINEのステップ配信は、相手の状態と反応で内容を出し分ける5つの手順で設計します。入口を分ける、状態でシナリオを分ける、反応で出し分ける、止める条件を決める、原稿の型をそろえる、の5つです。

ステップ配信とは、友だち追加などで登録した人に、決めた順番と間隔でメッセージを自動で送る仕組みです。ステップLINEや、シナリオ配信と呼ばれることもあります。全員に同じ内容を順に送る詰め込み型にすると、"しつこい配信"と受け取られかねません。ある継続課金型のサービスでも、15通を順に送る案に対して、先方から「くどい」という声がありました。

配信ツールはUTAGEを使う前提で説明します。UTAGEは、LINEやメールの配信をまとめて扱えるマーケティングツールです。私が実際の案件で決めた設定もあわせて紹介します。

LINEステップ配信を設計する5つの手順

設計は、次の5つの手順で進めます。

・登録の入口を分けて、どこから来た人かを見分けられるようにする

・相手の状態ごとに、シナリオ(配信の流れをまとめた単位)を分ける

・リンクのクリックなどの反応で、送る内容を出し分ける

・配信を止める条件を決める

・原稿の型をそろえる

■ 手順1:登録の入口を分ける
企画ごとに、どの入口から登録した人かを後から見分けられるようにします。LINE公式アカウントの標準のQRコードは1本だけで、一人ひとりがどこから来たかを記録できません。そこで、UTAGEの流入経路ごとの登録URLを使い、企画ごとの専用QRを作りました。

掲示物に標準のQRを載せると、後から差し替えられません。QRの入稿は、専用のものが用意できてからにするのが安全です。

■ 手順2:相手の状態ごとにシナリオを分ける
まだ申し込んでいない人と、すでに利用している人に、同じ案内を送る必要はありません。冒頭で触れた継続課金型のサービスでは、配信を次の3本に分ける設計にしました。

・未会員向け:8通

・無料会員向け:6通(90日間)

・有料会員向け:2通(販促の案内は送らない)

状態が変わった人は、別のシナリオへ移します。この移動を手作業にしないため、私は会員サイトの情報とLINEの利用者をひもづける仕組みも設計しました。読者とは、UTAGEでシナリオに登録された配信先の人です。照らし合わせには、LINEが利用者ごとに発行するID(ユーザーID)を使います。会員の種別を毎日シートに書き出し、そのIDでUTAGEの読者と照らし合わせて、シナリオを切り替える設計です。

この仕組みには、設計の段階で確かめておく前提が2つあります。

・会員サイトのLINEログインとLINE公式アカウントが、同じプロバイダー(LINEの開発者向け設定で、サービスをまとめる単位)に属している

・会員サイト側が、LINE公式アカウントのWebhook(届いたメッセージなどを外部のシステムへ自動で知らせる仕組み)を使っていない

配信の間隔も、シナリオごとに決めます。ある配信では、登録の4日後から、2日おきの12時に送る設定にしました。UTAGEは営業日の指定ができないため、日数は暦日(土日や祝日も含めた日数)で数えています。

■ 手順3:反応で配信内容を出し分ける
同じシナリオの中でも、反応によって次に送る内容を変えられます。ある医療系のクライアントでは、読者を2つの流れに分ける設計にしました。分け方の基準は、事例ページへのリンクをクリックしたかどうかです。クリックの有無は、反応の熱量の目安です。その後は、興味の方向を示す目印(タグ)で配信を出し分けます。

■ 手順4:配信を止める条件を決める
予約や個別の返信があった人に、同じ流れの配信を送り続けるのは避けたいところです。そこで、こうした行動があった時点で配信から外す条件を決めます。反応がない人の配信を止めたり、再開したりする仕組みも入れました。

ただし、止める条件は企画ごとに見直す必要があります。受付番号をLINEで送ってもらう企画では、返信そのものが正常な動作です。"返信があったら止める"という別の企画の条件をそのまま流用すると、全員の配信が止まってしまいます。

■ 手順5:原稿の型をそろえる
15通前後の原稿を同じ書き方にそろえるため、次の型を決めました。

・冒頭に、【】で囲んだ短い見出しを置く

・1通で伝えるテーマは1つにする

・1文ごとに段落を分ける

・署名は入れず、本文に金額は書かない

テーマの候補は、3つの価値に分けて出しました。内訳は、機能価値(何ができるか)、情緒価値(気持ちの変化)、社会的価値(人との関係の変化)の3つに分かれます。

LINEステップ配信の設計前に確かめたいUTAGEの仕様

確かめておきたい仕様は、一斉配信の対象、CSV(表形式のデータファイル)での一括追加、一律応答の3つです。一律応答とは、どんなメッセージにも同じ内容で応答する自動応答を指します。

■ 一斉配信は、シナリオの読者にしか届かない
UTAGEの一斉配信の対象は、シナリオに読者として登録された人だけです。LINE公式アカウントの友だち全員に届くわけではありません。UTAGEを入れる前からいる友だちを読者にするには、移行の作業が別に必要になります。届かない仕組みと移行の手順は、UTAGEの一斉配信がLINE友だちに届かない理由|移行する5つの手順にまとめました。

■ CSVの一括追加では、既存の読者の目印を更新できない
CSVでの一括追加は、新規の追加専用です。読者になっている人の目印は、画面から操作するか、AIから配信ツールを操作する接続口であるMCP経由で付け替えます。

■ 一律応答を足すと、受信の通知が止まることがある
一律応答が発動したメッセージは、チャットツールへの受信通知の対象から外れてしまいます。並び順で最初の1件しか動かない仕様もあるため、注意が必要です。追加する前に既存の自動応答と通知の設定を控え、追加した後はテスト送信で通知が届くかを確かめましょう。詳しい仕様と対策は、UTAGEのMCPをClaude Codeで使うステップ配信構築の手順と注意点で解説しました。

まとめ

・LINEステップ配信の設計は、入口、状態、反応、止める条件、原稿の型の5つの手順で進める

・全員に同じ内容を送る詰め込み型には、「くどい」という声が出た。相手の状態ごとにシナリオを分ける

・止める条件は企画ごとに見直し、別の企画の条件をそのまま流用しない

・一斉配信の対象やCSVの制限など、配信ツールの仕様は設計の前に確かめる

配信の目的は、相手が次の一歩を踏み出しやすくすることです。反応を集めて育てる考え方は、ダイレクトレスポンスマーケティングは古い?AI時代に残る部分でも整理しています。

この記事を書いた人

岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

目的に合わせて、次のページもご覧ください。

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