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AIの原稿を別のAIでレビュー|Claude Codeサブエージェントの実例

原稿と審査結果をそれぞれ映した2台のノートパソコンが向かい合うデスク

AIが書いた原稿の誤りは、書いたAIとは別のAIにレビューさせると見つかります。同じ会話の中で見直させても、私の場合は大きな誤りがほとんど出てきませんでした。私はClaude Code(作業の実行まで任せられるAIツール)で、この仕組みをブログ記事と客先の成果物の両方に使っています。

書いたAI自身に見直させても、誤りはなかなか見つかりません。この記事では、別のAIに何を渡し、何を返させているのかを紹介します。1日に書いた6本を審査させたら、6本とも不合格になった実例も載せました。

AIが書いた原稿は、書いたAI自身では直しきれない

AIに原稿を書かせたあと、同じ会話の中で「見直して」と頼むことがあります。私の経験では、この見直しで大きな誤りが見つかることは、ほとんどありませんでした。

理由は、書いたときの前提をそのまま持っているからだと考えています。自分で足した事実は、自分には正しい情報に見えます。定義を書いたつもりの用語も、読み手には初めての言葉だと気づけません。

そこで私は、作った本人による見直しをレビューとは認めない、と決めました。レビューは必ず、新しく起動した別のAIが行います。

Claude Codeのサブエージェントで、別のAIを立てる

Claude Codeには、サブエージェント(親のAIから仕事を割り振られ、別の文脈で動くAI)を呼び出す機能があります。サブエージェントは、親の会話の流れを引き継ぎません。レビューに使うと、書いたときの前提を持たない読み手として原稿を読ませられます。

私はレビューのたびに、新しいサブエージェントを1つ立てています。渡すのは、原稿と、審査の基準を書いたファイルと、事実の正本(その記事で使ってよい実体験と数字をまとめたメモ)の場所です。あわせて、機械チェック(文章のルール違反を自動で見つけるプログラム)を実行するコマンドも渡します。前回のレビューを担当したAIも、使い回しません。

レビュー役のAIに渡すものと、返させる形

■ 渡すのは4つ
レビューの質は、何を渡すかで決まりました。私が毎回渡しているのは、次の4つです。

・原稿そのもの

・審査の基準(全媒体に共通する16項目と、媒体ごとの追加項目)

・事実の正本

・機械チェックの実行方法

いちばん効いていると感じるのは、3の事実の正本です。この正本を「ここに無い事実や数字は創作とみなす」と添えて渡しています。書いたAIが、もっともらしい一言を足していないかを確かめるためです。

4の機械チェックも、レビュー役に自分で実行させます。書いた側が「チェック済み」と言っても、その言葉は信じさせません。

■ 返させる形も決めておく
返させる形も、決めてあります。

・判定は、PASS(合格)かFAIL(不合格)のどちらか

・FAILなら、どの箇所が、どの基準に当たるかを引用つきで書く

・直し方の案を添える

・原稿は編集しない

感想や印象は求めていません。「全体的に読みやすい」といった返事では、何を直せばいいか分からないからです。原稿を編集させないのは、直した箇所を私が把握できなくなるのを防ぐためです。

直したら、また新しいAIにレビューさせます。ブログの場合は、2回続けてFAILになったら公開せず、下書きで止めて人に報告する決まりです。

実例:1日に書いた6本が、初回で6本ともFAILになった

2026年9月23日、私はこのブログの記事を6本書きました。提出前の機械チェックは、6本とも通してあります。それでも、初回のレビューでは6本ともFAILでした。

見つかった指摘は、大きく5種類に分かれます。

■ 用語を、定義より先に使っていた
一番多かったのが、この指摘です。LP(広告の飛び先ページ)や、入稿(広告文を管理画面に登録すること)。こうした広告運用の現場の言葉を、説明なしで使っていました。書いた側には当たり前の言葉ほど、定義が抜けます。

■ 事実の正本に無いことを足していた
「同じ日の打ち合わせで」「翌日から動いています」のように、正本に無い一言が入っていました。どれも話の流れを良くするための言葉です。ただし事実として確かめたものではないので、削るか、正本の範囲の言い方に直しています。

■ 引用と出典を、正確に写せていなかった
書籍の紹介文を「」で引用しながら、語順を入れ替えていた箇所がありました。ある企業の設立年を、別の出来事の年として書いた箇所もあります。どちらも、出典と突き合わせて見つかりました。

■ 記事どうしで、同じ出来事の説明が食い違っていた
同じ日に書いた2本で、同じ失敗の原因の説明が食い違っていました。1本ずつ読むと、どちらも間違いには見えません。2本を突き合わせて、初めて食い違いが分かりました。

■ 見出しの問いに、本文が答えていなかった
「承認が要るものと、要らないもの」という見出しの下に、承認が要るものしか書いていない章がありました。見出しと本文のどちらかを直して、問いに答える形にしています。

■ 再レビューでも、4本が止まった
指摘を直した5本を、別の新しいAIに再レビューさせました。PASSは1本だけです。残りの4本は、2回続けてFAILになりました。

4本は決まりどおり公開せず、下書きで止めています。

止める決まりを作ったのは、直しを重ねるうちに、別の誤りを持ち込むことがあるからです。何往復しても通らない原稿は、人が一度読んで判断するほうが早いと考えています。

客先に出す成果物でも、同じ仕組みを使う

この仕組みは、ブログのために作ったものではありません。もとは、クライアントに出す成果物のために決めたルールです。

月次レポートで数字の二重計上が見つかったのも、このレビューでした。機械の照合は全項目一致で、それでも誤りが残っていた例です(詳しい顛末は次の段落のリンク先にあります)。別のクライアントに出した広告文の差し替え提案は、3回のレビューで指摘16件を直してから出しました。

レポートの数字を元データと機械で突き合わせる手順は、月次レポートをClaudeで自動化する型で紹介しています。客先に出すときは、完了の報告に「納品前レビュー: PASS(指摘◯件修正済み)」と1行添えています。レビューを通していないものは、完了扱いにしません。

まとめ

・AIが書いた原稿は、書いたAI自身の見直しでは誤りが見つかりにくい。レビューは新しく起動した別のAIに任せる

・渡すのは、原稿・審査の基準・事実の正本・機械チェックの方法の4つ。事実の正本は「ここに無いものは創作」と添える

・返させるのは、PASSかFAILの判定と、引用つきの指摘と、直し方の案。原稿は編集させない

・2回続けてFAILなら公開せず、人が判断する

いまAIに書かせている文章があれば、次の1本から、事実の正本を1枚作ってレビュー役に渡すところまで試せます。

この記事を監修した人

執筆:Claude Code スキル「ライティング君」

監修:岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

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