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Claude in Chromeの使い方|広告管理画面を任せる指示書と事故防止

ブラウザ操作AIに広告管理画面の作業を任せる様子

Claude in Chromeは、Anthropicが提供するChromeの拡張機能です。ログインしているページを読み取り、クリックや入力、フォームの記入をAIが代わりに進めます。Claudeの有料プランに加入していれば使えます。同じAnthropicのClaude Codeは、パソコン上でファイルの作成やコマンドの実行を自分で進めるAIです。パソコンの中を担うClaude Codeに対し、Claude in Chromeが担うのはブラウザの中の操作になります。

広告運用では、管理画面での定型作業を任せられるのが大きな利点です。ただ、広告の管理画面は、1回の誤操作が配信や予算に直結します。管理画面の作業を任せる前に私が書いているのが、指示書です。この記事では、使い方の基本と指示書の構成、事故を防ぐために守っているルールを紹介します。

Claude in Chromeで任せている広告運用の作業

私が実際にClaude in Chromeへ任せてきたのは、次のような作業です。

・Google広告で、キーワードごとの最終URL(広告をクリックした人が着地するページのURL)を、検索意図に合わせて書き換える

・Google広告のスクリプト(管理画面の中で、集計や操作を自動で実行するプログラム)を設置し、差し替える

・GTM(Googleタグマネージャー。計測タグをまとめて管理するツール)で、計測タグ(アクセスや成果を計測するためのコード)を作る

・GA4(Googleのアクセス解析ツール)で、問い合わせなどの行動をキーイベント(成果として数える行動)に設定する

・広告アカウントのタイムゾーンなど、設定値を画面で確認する

・LINE公式アカウントの配信設定を開き、画面を記録する

どれも、手順が決まっている定型の作業です。最終URLの書き換えについては、Google広告の品質スコア改善|キーワード別に最終URLを変えるで詳しく書きました。ブラウザ操作を含めて、広告運用のどこまでをAIに任せているかは、5つの層に分けた自動化の全体像で整理しています。

Claude in Chromeの使い方の基本

指示書の話に入る前に、使うときに押さえておきたい点を4つ挙げます。

自分のChromeで、ログインした状態のまま動く。そのため、権限の招待やアカウントの共有は要りません

パソコン内のファイルは読めない。貼り付けるコードなどは、指示の中に全文を含めて渡します

ブラウザの外の作業はできない。スマートフォンからのLINE送信などは、人の担当に割り振ります

作業の結果はスクリーンショットで確かめる。完了したら画面を撮らせ、人が確認します

Claude in Chromeへの指示書は6つのブロックで書く

指示書は、基本的に同じ6ブロックで組み立てています。型を固定しておくと、書き漏れに気づきやすいのが利点です。

■ 目的を1行で書く
冒頭には、何をして何が直るのかを1行でまとめます。たとえば「レポート用スクリプトを新しい版に差し替え、止まっていたデータ更新を復旧する」のような書き方です。

■ 前提と安全性
作業で何が変わり、何が変わらないのかを明記するブロックです。たとえば、スクリプトは読み取りとスプレッドシートへの書き出しだけで、予算などには変更を加えない、と書きます。「スクリプト画面以外は一切触らない」のような範囲の指定も、このブロックの役目です。

■ 手順と担当
手順ごとに、AIが代わりにやってよいのか、人がやるのかを分けて書きます。対象アカウントの確認や、スクリプトの初回実行時に出るアクセス許可(承認)の画面での操作は、人の担当です。

■ 完了の確認
何が見えたら成功なのかを、期待値として残すブロックです。たとえば、次のように書きます。

・実行ログ(スクリプトが処理結果を書き残す記録)に、想定した数のOKが並ぶ(例:11個)

・スプレッドシートの末尾に、昨日の日付の行が増える

スクリーンショットで確かめられる形にしておくと、判定に迷いません。

■ この作業のあと
作業のあとに何が自動で起きるのか、見通しも添えておくブロックです。私の環境では、スプレッドシートのデータを自動同期でダッシュボード(数字をまとめて見る画面)に取り込んでいます。目的の例のように更新が止まっていた作業なら、翌朝にダッシュボードの数字が正しい値へ戻る、といった見通しを書きます。

■ ロールバック
うまくいかなかったときの戻し方を、あらかじめ決めておくブロックです。戻し方が先に決まっていれば、失敗したときの被害は小さく済むでしょう。

Claude in Chromeで事故を防ぐために守っているルール

公式ページは、AIが意図しない操作をする可能性があると注意を促しています。銀行や健康記録、人に教えられないログイン情報を扱う作業には、使わないよう呼びかけています。購入や金銭に関わる操作など、後戻りできない操作の前にはClaudeが止まる設計です。私が運用で守っているルールは、次の5つです。

触ってよい画面を限定する。「スクリプト画面以外は一切触らない」のように、範囲をはっきり書きます

判別できないときは止めて聞く。対象が複数あって見分けられない場合は、スクリーンショットを送らせて確認を待ちます。勝手に消させません

承認や許可のボタンは人が押す。AIが操作しているウィンドウでは承認画面がブロックされることがあるため、許可は人が普通のウィンドウで行います

少数で試してから広げる。大量の書き換えは、数件で結果を確認してから全体に進めます

Meta広告の管理画面は対象外にする。Metaの設定変更は、Claude in Chromeに任せず自分の手で行っています

Claude in Chrome向けの指示書は、人間向けの依頼文と書き分ける

指示書づくりで大きな落とし穴になったのは、依頼文の書き方でした。あるとき、指示書の下書きをClaude Codeに作らせたことがあります。出てきたのは、人間の外注先に向けたような文面です。「編集権限で招待」「今週中に着手できると助かります」といった内容が並んでいました。

使い方の基本で触れたとおり、Claude in Chromeは私のChromeで、ログインした状態のまま動きます。権限の招待やアカウントの共有は要りませんし、期限や気遣いの言葉も不要です。必要なのは、手順の明確さと、迷ったときに止まるためのルールです。

この下書きの失敗は、一度では終わりませんでした。そこで、指示書は"AI向けの手順書"として書く、とルール化しています。Claude Code側の導入と安全設定は、非エンジニア向けの導入手順と安全設定4つにまとめました。

まとめ

・Claude in Chromeは、自分のChromeでログインしたまま動く。ファイルは読めず、ブラウザの外の作業はできない

・任せるのは、手順が決まっている管理画面の定型作業

・指示書は6ブロック。目的、前提と安全性、手順と担当、完了の確認、この作業のあと、ロールバック

・触る範囲の限定、判別できないときは止める、承認は人、少数で試す、Meta広告の管理画面は任せない。この5つをルールにする

・指示書は、人間向けの依頼文ではなく、AI向けの手順書として書く

この記事を書いた人

岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

目的に合わせて、次のページもご覧ください。

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