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エクセルの件数集計が5倍になった|広告の成果を空行で見誤る

IDの列だけが埋まり他の列が空のまま並ぶ集計表の画面

広告の成果を判断するために、先方が手入力している来院の集計表(Excel)を使いました。行数をそのまま件数として数えた結果、私は実際の5倍を超える数字を出しています。

原因は、顧客ID(来院した人ごとに振られた連番)の列だけがドラッグで埋まった空の行でした。この記事では、空行で件数がふくらむ仕組みと、後から追記される数字の扱い方を書きます。あわせて、集計の前に機械(関数やスクリプトで数える仕組み)で確認する手順も紹介します。

行数を件数として数えると、件数が5倍になる

ある月の表には、顧客IDが入った行が255行ありました。そのうち209行は、IDを除く21列すべてが空です。実際に来院の記録がある行は、残りの46行だけでした。

255と46では、5倍以上の開きがあります。行数を数えるだけなら一瞬で終わる作業です。この差に気づかないまま、私は次の工程へ進んでしまいました。

顧客IDだけがドラッグで入った空行が209行あった

顧客IDの列は連番なので、先にドラッグで下まで引けます。受け取った表も、IDだけが先に埋まり、右側の21列は空のまま並んでいました。

ファイルを受け取って集計する側から見ると、IDが入っている行と記録がある行の数が一致しません。それでも、開いた画面は普通の管理表に見えます。

手入力の管理表では、この形が起きます。表がどう埋められていくかを知らないまま行を数えると、ずれていても気づけません。

増減の向きまで逆になっていた

私は行数を数えて「8月は255件、7月の212件から増えた」と報告しかけました。正しく数え直すと、7月は56件、8月は46件です。増えたのではなく、減っていました。

量の間違いだけなら、まだ桁の感覚で気づけます。向きが逆になると、そこから先の判断もすべて逆向きに進みます。

気づいたのは、別のAIに結果を監査させたときでした。元データの中身を見ずに行数だけを数えている、と指摘されています。レビューを別の文脈のAIに任せる型は、AIの下書きを別のAIに審査させる型に書きました。

数えるのは「結果」の列に記録がある行だけ

正しい数え方は決まっています。IDの有無ではなく、「結果」の列に記録がある行だけが有効な行です。

どの列を基準にするかは、表によって変わります。選ぶのは、来院が実際にあったときだけ必ず埋まる列です。IDのように先に埋められる列や、空のままでも運用が回る列は基準にできません。

基準の列を決めたら、集計の前に関数やスクリプトで数えます。見るのは、行の総数と、基準の列が埋まっている数の差です。差が大きければ、中身を開いて確かめます。

後から追記される月の数字は、暫定として扱う

もう1つの罠が、記録の追記です。来院の記録は後から書き足されるため、当月から翌月のはじめにかけての数字は、まだ固まっていません。

実際に、ある時点で5件だった月が、約3週間後には46件になっていました。同じファイルの同じ月を見ているのに、数字が9倍以上に増えています。

そこで、前の版のファイルと照らし合わせる手順を入れました。件数が変わっていない月を「確定」、まだ変わりうる月を「暫定」と書き分けます。暫定の数字を確定の形で外に出さないための線引きです。

数字を外に出す前のゲートの作り方は、広告の月次レポートで数字を間違えないための3つのゲート設計に書きました。

まとめ

・手入力の集計表は、行数と件数が一致しない。IDの列だけがドラッグで埋まった空行が混ざる

・ある月はID入り255行のうち209行が空で、記録のある行は46行だった

・行数で数えると「7月212件 → 8月255件で増加」になるが、正しくは56件 → 46件で減少

・数えるのは、来院が実際にあったときだけ必ず埋まる列に記録がある行

・記録は後から追記される。5件だった月が約3週間後に46件になった例がある

・前の版と照らして「確定」と「暫定」を書き分け、暫定の数字を確定の形で外に出さない

まず決めるのは、どの列が「来院があったときだけ埋まる列」なのかという一点です。その列さえ決まれば、あとの数え方は自動的に決まります。

この記事を監修した人

執筆:Claude Code スキル「ライティング君」

監修:岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

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