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競合分析エージェントをClaude Codeで作る|構成と出力の4つの型

比較カードが並ぶノートパソコンと付箋のあるデスク

競合分析エージェントとは、競合調査から比較、打ち手の示唆までをAIエージェントに任せる仕組みです。私はClaude Code(ファイル操作やプログラムの実行まで任せられるAIツール)で作りました。クリニックなどの新しい案件で、戦略を立てる入口に使っています。

作ってみて分かったのは、情報を集めさせるより、何を出力させるかを決めるほうが難しいことでした。この記事では、私の競合分析エージェントの構成と、出力の4つの型、実際にはまった落とし穴を紹介します。

競合分析エージェントとは。調べる・比べる・示唆出しを任せる仕組み

競合分析エージェントは、3つの作業をまとめて担います。

・調べる:競合の公式サイトや広告の文言、価格、顧客の声を集める

・比べる:自社と競合を同じ項目でそろえて並べる

・示唆を出す:どこで勝負し、どこを守るかを言葉にする

AIで競合分析をする記事の多くは、調べる作業の自動化までを扱っているように見えます。私が手間をかけたのは、3つ目の示唆を出す部分でした。情報が集まっても、「だから何を訴求するか」が出てこなければ、広告にもLP(広告の飛び先ページ)にも使えないからです。

Claude Codeで作った競合分析エージェントの構成

スキルとは、AIに読ませる作業手順書のことです。私の競合分析エージェントは、Claude Codeのスキルとして作っています。Claude Codeでは、決まったフォルダに手順を書いたファイルを置くと、依頼の内容に合ったスキルが自動で読み込まれます。私の場合は「競合分析」「差別化ポイント」といった依頼で、このスキルが動く作りです。スキルの設計の考え方は、広告運用でClaude Codeのスキルを40個作って分かった型にまとめました。

■ 土台は3C分析(自社・顧客・競合)
分析の土台は、3C分析(自社・顧客・競合の3つの視点で市場を整理する手法)です。この3つを整理したうえで、後で紹介する4つの型に落とし込みます。

■ 観点を分けて、並列で調べる
調べる作業は、観点ごとに別のAIへ分担させています。親のAIが、サブエージェント(親から仕事を割り振られる子のAI)に次の3つを任せる形です。

・大手チェーン

・専門店や中堅

・顧客の生の声

並列で回すと、1つずつ調べるより速く終わります。ただし、子のAIが途中で止まることがありました。そこで、完了しなければ親のAIが引き取って最後までやる、という決まりを手順書に入れています。

■ 各競合で必ず調べる項目
調べ漏れを防ぐため、競合ごとに必ず集める項目を決めました。

・価格体系(入口の価格ではなく、実際に必要な回数での総額)

・追加費用や、会員・初回などの条件

・保証やアフターケア

・提供体制(担当が一貫しているか、分業か)

・公式サイトや広告の訴求文言

・自社と同じ売りを掲げている競合がいないか

最後の項目は、特異点(他社と完全に異なる、自社だけの立ち位置)の判定に使います。同じ売りを掲げる競合が1社でもいれば、その売りは特異点になりません。

競合分析エージェントの出力。4つの型

出力は、次の4つのブロックに決めています。この型を決めたことで、分析がそのまま広告やLPの訴求に使えるようになりました。

■ 型1:特異点は「掛け算」で作る
特異点を出すときに守っているのは、1つの要素だけでは特異点にしないという決まりです。

定額制や専門医の在籍といった要素は、1つずつ調べると、全国に前例があることが多くありました。そこで特異点は、珍しい要素の掛け算か、言い方の発明(すでにある要素を、新しい言葉でくくり直すこと)で作ります。「AとBとCが同時に成り立つのは自社だけ」と言える組み合わせを探す、という作業です。特に強いのは、競合が仕組みの上でまねできない組み合わせでした。

■ 型2:希少点はできるだけ多く出す
希少点とは、他社と少し被るものの、珍しくて訴求に使える点です。目標は8個以上にしています。価格体系、保証、体制、立地、併設のサービスなど、切り口を変えて数を出させます。それぞれに「どの訴求に使えるか」を一言添えさせるのも決まりです。

■ 型3:弱点は3階層で出す
弱点は、3つの階層で出させています。

・自社の構造的な弱み(変えにくい事実)

・競合がその弱みをどう突いてくるか

・どう守るか(言い方の工夫や対策)

AIに弱点を聞くと、1か2で止まりがちです。守り方まで出して、初めて打ち手になります。

■ 型4:インサイトは、ニーズを疑って掘る
インサイトとは、顧客が言葉にしていない奥の本音のことです。顧客が口に出す要望(ニーズ)と、インサイトは違います。言っていることをそのまま信じずに、一段上の概念にしてから本音を類推させています。

1つのインサイトは、次の5段で書かせる形です。

・表面のニーズ(顧客が言うこと)

・抽象化(一段上の概念にする)

・隠れた本音

・打ち手(本音に効く訴求や仕組み)

・テストの方法(広告やLINEの反応で答え合わせする)

インサイトは、分析の段階では正しいかどうか確かめられません。そのため、最後に必ずテストの方法まで書かせています。

競合分析エージェントを作って分かった落とし穴

実際に使うなかで、AIがそのまま出すと危ない場面が3つありました。どれも手順書に「気をつける点」として書き足しています。

■ 入口の価格で比べてしまう
「◯◯円〜」という表示は、たいてい入口の価格です。会員価格やモニター価格、初回限定のことが多くありました。AIは表示された数字をそのまま比較表に入れがちです。実際に必要な回数での総額にそろえてから比べるよう、手順に入れました。

■ 権威の格を取り違える
「◯◯に認定された医師」と「◯◯を教える側の医師」では、格が違うものです。AIに任せると、2つを同じ「専門性の高さ」として扱ってしまうおそれがあります。指導や講師の経験があるかを、別の項目として確かめさせています。

■ 統計の出典を取り違える
「◯割が後悔している」といった数字は、出典をたどると、小さな自社調査や数年前の調査であることが少なくありません。私も一度、よく似た2つの調査の主体を取り違えかけました。

いまは客先に出す数字を、必ず一次情報(調査の元の発表資料)までたどっています。そのうえで、安全度を3段階で付けています。

・◎ 公的な調査や大きな調査 → 出典を書いてそのまま使う

・○ 業界の一般的な目安 → 「目安として」と添えて使う

・△ 小さな調査や古い調査 → 数字は伏せて、傾向としてだけ使う

競合分析エージェントに入れている2つの決まり

型と落とし穴のほかに、出力のトーンについても2つ決めています。

1つ目は、競合を落とさないことです。他社を名指しで比べて貶す訴求は、読み手の信頼を下げます。差別化は、自社がこの形を選んだ理由として語らせています。

2つ目は、「唯一」と言い切れないことを言い切らないことです。調べきれていない範囲で「日本で唯一」と書くと、事実と違ったときに信頼を失います。言い方の発明で独自の立ち位置を作るほうが、誠実で強い訴求になると考えています。

まとめ

・競合分析エージェントは、調べる・比べる・示唆を出すの3つを担う。手間をかけるべきは示唆を出す部分

・構成は、3C分析を土台に、観点を分けたサブエージェントで並列に調べる形

・出力は、特異点(掛け算で作る)、希少点(8個以上)、弱点(3階層)、インサイト(5段)の4つの型に決める

・入口価格、権威の格、統計の出典の3つは、手順書で先に潰しておく

自分で作るなら、最初に決めるのは出力の型です。調べる作業より先に、4つのブロックの見出しを手順書に書いてください。

この記事を監修した人

執筆:Claude Code スキル「ライティング君」

監修:岸本 成(合同会社1nd)

広告運用を起点に、SNS、ホームページ、店舗や施設での集客まで、全体の設計と実践を手がけています。

・2020年:広告運用者として活動を開始。SNSやGoogleマップの運用にも知見があり、広告以外の集客の相談にも数多く応えてきました

・2025年:AI導入支援事業を開始

・2026年6月:FDM(Forward Deployed Marketer。顧客の現場に入り、AIとマーケティングで集客の仕組みを作る専門家)として、集客支援の請負を開始。現在11のクライアント様で実施中

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